痒〜い!
からきています。小さい頃からずっとアトピーや汗疱で体、手に対してこの言葉を使ってきました。嫌いな言葉ではあるのですが、人生で一番多く私の口から発せられた言葉に間違いありません。
任侠映画を見て「包丁で指を切り落としたら、この痒みとオサラバできる」と考え、親に「切ってくれ」と懇願したほど痒みに何度も絶望しました。
昔からネイルが好き。手が少し綺麗になったらネイルサロンへ行ってみようと決意し、沢山ステロイド軟膏を塗り、少しマシになった手で人生初のネイルサロン。もう、極上の喜びでした。ポリッシュとは違うジェルネイルの艶やかさ、ネイリストの技術によるアートやキラキラのストーン。宝石のような爪、嫌いで見るのも嫌だった自分の指を何度も見て、うっとりしたことを今でも鮮明に覚えています。ただ、大量のステロイド等の薬を塗った私の手はすぐにリバウンド。ひどい時はネイルと自分の手とどっちが赤いのか?と思うほど酷く、また自分の手が嫌いになるというループを何度も繰り返します。
何度か挑戦した脱ステロイド、経験があってもリバウンドする自分の皮膚は醜いもので、痒さで寝れず、朝になると布団のシーツは血や抽出液で汚れていました。
仕事はSEの端くれだったのでキーボードの隙間には私の掻きむしった皮膚片がわんさか…毎日帰社の際にはキーボードひっくり返して出てくる自分の分身を集めて『今日は多いな』とか独り言。育休中を利用して、幼少期に通っていた治療法(瀉血)を16年ぶりに再会。半年ほど経過して少しずつ良くなってきました。
育休が終わり復職し、忙しかったりいろいろな両立が難しくなり13年務めた大好きな会社を退職する決意をしました。とりあえず「気にせず派手なネイルができる♪」とネイルサロンへ。今までしたことのない色を爪にのせるだけで気分がウキウキしましたが、汗疱の症状が酷くなってきました。それでも「大丈夫」と私の手を触れて施術してくれたネイリストさん。一緒に悩みを共有してくれました。そんなこんなで次第に汗疱も治まってきて、「やっぱりネイルしたい!」と一念発起で現在があります。
「痒く汚い手」がネイルのおかげで次第に好きになってきました。ネイルを綺麗に塗るために食生活を見直したり、よさそうなもの(ステロイドや薬以外)を試したり…。たまに水疱ができて痒くなりますが「アイス食べ過ぎだな」「あの時のストレスかな」と痒い原因と向き合い、多少の痒みは気にしなくなりました。また大好きなネイルを学ぶワクワクさも追加されて、現在はとっても調子が良いです。
長くなりましたが、私はネイルのおかげで自分の手や症状と向き合い、痒い手も含めた自分の手を好きになり始めました。(指切り落とさなくてよかった~!)
大きな手
長い指
小さい爪
短い爪
曲がった指
太い指
変形した爪
爪を噛む癖
湿疹のある指
いろんな手のコンプレックスがあると思いますが、自分の手は唯一無二。世界に1つしかありません。
それぞれの手や爪に合ったケアやデザインを見つけて「いやん♡私の手可愛いじゃん。」と思ってみませんか?